ブログノベル「しゃっくり」
ひっく!
これで1,250回目…くらいかな。
しゃっくり。
止まらない。
最初は慌てたけど、もう今はそのうち止まるだろうとしか思ってない。
しゃっくりが100回でたらヤバいとかってのも単なるガセネタだ。
これまでの、最も長くしゃっくりし続けた人物は、アメリカのチャールズ・オズボーンという男性。ギネス記録保持者だ。
役68年間しゃっくりが止まらず、毎分20回程のしゃっくりをし続けていて、
その間にでたしゃっくりの回数は、ゆうに4億3千回以上とのことだ。
その後、突然にしゃっくりがおさまっている。
僕はどうだろう。
ギネス記録ってのは、ほんの少し興味があるけど、流石に68年間も止まらないのは嫌だな。
ひっく!
止められるなら止めたい。
最初は、100回しゃっくりが出たらの噂を真に受けて、色々止める方法を調べてやってみた。
まあでも、あの時はかなり焦ってたから、効果的にその方法を出来てなかったのかも。
もう一度試してみるか。
・しゃっくりを止める方法。
先ず最初に試したのは、「上を向く方法」
真上よりも後ろを見るくらいまでアゴを上に引き上げ、喉のナントカって部分を開放する。
そうすると、しゃっくりが出る原因のナンチャラって部分が上手いことなって、しゃっくりが止まるらしい。
この方法は、今回に限らず、いつもやってる方法で、効果はてきめんだ。
だが、この方法は、初期に限る。
それこそ、しゃっくりの1発目が出たら、すぐに上を向く。すると、止まる。
そしてこの方法は、出来れば自分で上を向くのではなく、人にクイっとアゴを上げてもらうのが良い。
突然クイっとやられることで、「気をそらして止める方法」も兼ねてるのだ。
これでダメだった場合は、次に水分を補給する。
しゃっくりは何か飲み食いしたあとにゲップが出ないことで起きる。
だから、何かお茶でも水でもいいので、飲んで、ゲップをするのだ。その際、飲むときに鼻をつまんで、これまたアゴを上げて飲むと効果的だ。
さて、やってみるか…。
………
ひっく!
ダメか…。
じゃ、次だ。
しゃっくりを止める方法に「気をそらして止める方法」がある。
突然ワッ!と驚かされたり、「納豆の原料は?」なんて質問を突然出されたりして、しゃっくりとは別の方向に気をそらすことで治る方法だ。
ただしこれは、他に協力してくれる人がいないと出来ない。
だから、今回は却下だな。ひっく!
次は、
「ゆっくり呼吸する方法」
大きく、10秒かけて息を吸い、
10〜15秒止める。
そのあとゆっくり10秒かけて息を吐く。
これを繰り返してると自然に止まる。
やってみる。
ひっく!
次だ…。
「両耳を人差し指で押す方法」
これはテレビの某番組でも紹介されていたり、Twitterでも話題になった止め方だ。
両耳の奥を人差し指でグイグイ押す。
それを30秒から60秒やってると、止まる。
これには、医学的な根拠があって、ナントカカントカだから止まる。のだが、
この方法は、逆にやってはダメな方もいる。
循環器系や呼吸器系に病気を持ってる人はやったらダメだ。
でも僕は大丈夫だから、やる!
ひっく!
く、ダメか…。
やはり、何をやってもダメだ、僕はこのまま、68年間もしゃっくりをしていくしかないのかーーー!!!
きゃーー!!
!?
んもう!エッチな風!
ぱ、パンチラ…だと!?
僕は、あーゆーのは、ついつい、目を背けてしまうが、今は反射的に見てしまった!
ふぅー、
気がそれた…、そうだ、僕は今、それどころじゃないんだ。
この先長い年月ずっと止まることのないしゃっくりをどうにかしなければいけない。他にもまだやってない方法は、何かないか!それをやっても止まるかはわからないが、一体、どうすれば、どうすれば、どうすれば…、
あ…、
止まってる…。
完